芝浦工業大学の「山手線新駅プロジェクトが導く明るい未来! ~品川-田町 国際都市への飛躍~」の「第1講:品川駅・田町駅周辺まちづくりへの期待」メモ

品川・天王洲・芝浦山手線新駅港区鉄道

芝浦工業大学で行われた公開講座「山手線新駅プロジェクトが導く明るい未来! ~品川-田町 国際都市への飛躍~」を受講してきましたので、メモ。

内容

開講日:2015年7月11日(土)
時間:15:00~17:00
場所:芝浦工業大学 芝浦キャンバス

第1講:品川駅・田町駅周辺まちづくりへの期待
講師:中井氏(東京工業大学大学院教授)

第2講:東京オリンピック2020年に向けた品川-田町駅間新駅とまちづくり
講師:村木氏(JR東日本総合総合企画本部品川)

第3講:リニア中央新幹線品川新駅と東京圏の都市鉄道計画の方向性
講師:岩倉氏(芝浦工業大学工学部教授)

山手線新駅プロジェクトが導く明るい未来!  2015.7.11

山手線新駅プロジェクトが導く明るい未来! 2015.7.11

第1講:品川駅・田町駅周辺まちづくりへの期待

これまでの経緯

1860年江戸には100万人の人が住んでいた。
品川は江戸の外の最初の宿場だった。
品川宿は、江戸から近かったので宿泊客はあまりいなかった。

鉄道建設が計画された当時、鉄道は迷惑施設として反対運動がおき、海の上に鉄道を作った。

東京は空襲で被害を受け、東京の東側、品川~荏原、蒲田周辺の被害が大きかった。
品川~荏原、蒲田周辺の空襲の被害が大きかったのは、関東大震災後に工場ができた為。

東京戦災復興都市計画を昭和20年代に作成した。
計画されたエリアは大きかった物の、実際に行われたのは少しだけ。
実際に東京戦災復興都市計画が行われたエリアは、新宿、渋谷、五反田、池袋駅周辺等。

実際に開発されたのは昭和30年代後半。
昭和20年代に計画されたので、自動車社会の事を考慮していなかったので非常に不便で、駅前広場も狭い。

今後の都市計画の予定

今後30年~50年後にむけて、都市計画をやり直す。

・渋谷:2040年に完成する予定。

・新宿:西口広場が小田急と議論されている。
→新宿駅西口広場は、歩行者が地下に追いやられているので見直すべき。
→高齢化社会に備え、歩行者を優先に。

・八重洲:以下の3つの再開発が計画されている。
1.(仮称)東京駅前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業
2.(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業
3.(仮称)八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業

・川崎駅:作り替えたが、より良い物にしていくため考え直していく。

どの駅もやり直しを行っていき、駅同士の競争関係の状態にある。

日本の人口は減ってきてるが、鉄道駅周辺の人口は増えてきいる。
鉄道は大きなキーワードとなっている。

リニア中央新幹線と羽田空港

リニアが開通すると、甲府から品川空港まで190分かかっていたのが、20分になる。
リニア開通後、甲府から羽田空港まで40分となる。

リニア品川駅のホームは、新幹線品川駅の地下40mの場所。

羽田空港は、世界2位or3位の旅客数。
国内線の旅客数・貨物取扱量は減少傾向にあるが、国際線は増えてきいる。

羽田空港のアクセスの3分の1が鉄道、3分の1がバス、3分の1が自動車。

・課題:空港
羽田空港は、ピーク時2分に一機離発着しているので、そろそろ限界。
成田空港との問題がまだ整理されていない。

・課題:鉄道
モノレールは輸送能力の限界。
都心に乗り換えなしで行ける鉄道が無い。
→成羽線(浅草線短絡新線構想)、羽田空港アクセス線、蒲蒲線が検討されている。

・課題:道路
道路は横浜方面からのアクセスが悪い。

品川の課題

港南・高輪の地域が分断されている。
東西連絡通路は、お化けトンネルしかない。
乗り換えが不便。
西口の駅前広場が貧弱。
八ツ山橋踏切の解消が必要。
品川グランドコモンズが壁のよう。

品川駅・田町駅まちづくり経緯

2004年:都市・居住環境整備重点区域
2006年:品川周辺地域都市・居住環境整備基本計画
2007年:品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン作成
2014年:品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014作成

品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2007年版と2014年版の差異

・経済の拠点化
→品川を一つの経済の拠点にし、大手町、丸の内、有楽町と並ぶような拠点にしたい。
→大手町、丸の内は金融街なので、そっくりそのまま同じ様な街を作るという意味では無い。

・環境モデルの都市作り
→風の道を確保する。超高層ビルは、あの様に作ってはいけない。
(恐らく品川グランドコモンズ(品川駅東口地区再開発地区計画)の事を指していると思う)

・千客万来の都市作り
→芝浦水再生センターは将来的に全面的に緑化される。
→泉岳寺、品川浦を活かした街作りを行う。
→品川は海が近いので、運河沿いを活用する。
→来て楽しんでもらえる都市にする。

・東京サウスゲートの形成
→東西連絡通路(環状四号線)を作ると、移動時の時間短縮になる。
→現在ある低いガード(お化けトンネル)にも、東西連絡通路を作る予定。

品川の将来像

芝浦水再生センターとJR山手線新駅は早く(プロジェクトを)動かせる。

他に以下が指摘された。
・環状四号線
・西口、北口駅前広場
・東西自由通路
・JR山手線新駅にはデッキで移動可能
・京急を地上に降ろす
・第一京浜を地下化し、西口駅前広場を広げる(この案は中井先生の勝手な案、会場内で笑いが)

再び品川の課題

・都心直結鉄道が無い
→南北線を品川駅に繋げる計画が、7月10日東京都から発表があった。

・東西の分断
→道路だけでなく、他にも必要。

・品川らしさ
→丸の内や、新宿、渋谷と同じものを作っても意味が無い。

・環境
→デッキができので、緑をどう配置すれば良いか。

・調整役
→デベロッパーや地権者が多く存在する。調整の主体は誰が行うのか。

-以上-

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